”環境NGO × WALES”の被災地支援プロジェクト

 

(参照:gogetfunding.com)

2018年9月中ばにフィリピンのルソン島北部を直撃したオンポン台風(台風22号)。

多くの山岳地帯で土砂崩れを引き起こし、100人余りの死者に加えて、多くの行方不明者も報告されています。

バギオでは、既に電気・水道・インターネットが回復し、何も無かったかのように見えますが、イトゴンやカバヤンなど、被害が大きかった地域では、今尚捜索活動・支援活動が続けられています。

環境NGO団体CGNとは?

 「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)」はコーディリエラ地方と呼ばれるフィリピン・ルソン島北部山岳地方の環境保全と先住民族の暮らしの向上を目的として現地に根ざして活動するフィリピンのNGO法人です。

引用元:Cordillera Green Network(CGN)

→CGNのホームページはこちら

→CGNのFBページはこちら

 

CGNの活動のひとつに、山岳地方に暮らす先住民族の生計向上と環境保全のため、アラビカ・コーヒーの木とその他の作物や樹木を混ぜて植えるアグロフォレストリー(森林農法)の指導があります。

被災地の状況

今回のオンポン台風によって、CGN事業地にも大きな農業被害・経済的被害が発生。フィリピン農務省の調査では、今回の台風だけで、267億ペソ(約550億円)の農業被害が報告されています。

先日、CGNとWALESスタッフが現地視察を敢行した、カパンガン地域のサグボ村もその1つ。村全体の収益源のうち、約90%をサヨーテ(ウリの1種)・約10%をコーヒー豆が占めていましたが、ほぼ100%が台風によって破壊。

約6〜8ヶ月間の収入が無く、現在は、借金をしながら米や野菜を購入している世帯がほとんどです。

ここまで育っていたサヨーテも…

ほぼ全て吹き飛ばされてしまいました…

 

被害が著しく酷い地域はSNSでの拡散で物資・寄付が集まるものの、その影に隠れて、報道がされず、物資の支援が行き届かない地域も多くあります。

今回訪問したサグボ村もその一つ。

ただ、何の知識もない初心者が、被災地支援をしたくて善意でやっても問題が生じることが多々あると言います。それが、寄付する側が必要だと思っていても、被災地側は必要じゃないどころか、逆に捨てる場所に困ってしまうという、相互のミスコミュニケーション。

そこで、台風の被害に遭った地域を実際に目で見て、今、農家の方々が本当に必要としているものを聞き、状況に合った物資支援・経済的支援をする為、今回の視察に至りました。

実際に話す中で見えて来た、すぐにでも欲しいものは、”米”と”野菜の種”。お金や建築資材・農業機具等、様々必要なものがある中で、今、農家が必要としているのが、収入のない約半年間を耐える為の最低限の物資です。

被災地支援プロジェクト

 

サヨーテとコーヒー豆栽培が可能になるまでの継続的な支援を目指し、CGNとWALESが共同で、バギオ英語学校協会(BESA)に所属する語学学校を中心に訪問。

サグボ村の状況を説明するプレゼンテーションを行い、米・野菜購入の為の寄付を募っています。

 

 

各校を周った際に、

・寄付の為の募金箱

・留学生の方達が帰る際に、いらなくなった古着を入れてもらう寄贈箱

を設置させて頂き、2018年10月26日まで寄付・寄贈を募っています。

 

「バギオにいないけど、協力したい!」という方達の為に、CGNでは、日本口座への送金も承っています。

ご協力いただける方は、CGNのブログから情報をご覧ください。

チャリティー・ツアー

 

寄付を募るだけではなく、自分達のした寄付がどういう形で農家に届くのか、実際に目で見てもらう為、バギオの語学学校生徒向けに2018年11月3日にチャリティー・ツアーを実施予定。

募った寄付金を使って、生徒達自身の手で米・野菜の種を購入してもらい、ツアー当日は、それらをジプニーに乗せてサグボ村を訪問。直接手渡しすることで「寄付する→必要とされているものを買う→自分達の手でそれを届ける」という、学校で勉強するだけでは経験出来ない内容となっています。